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ロングテールSEOでホームページ集客を加速!メリット、デメリット、進め方もご紹介
更新日:2023.12.27
公開日:2023.8.01
- SEO
- 規模の大きいサイトが上位にいて、自社サイトにアクセスを集められない…
- 今からSEOに取り組んでも効果が得られるか不安…
- 規模の小さいサイトでもSEOで集客する方法を知りたい!
検索エンジンで上位表示されるためには、多くの競合サイトと戦わねばなりません。そのため、多くの時間と労力が必要にあります。
しかし、競合の少ないロングテールキーワードを狙えば、規模の小さいサイトでも短期間で上位表示が可能です。
本記事ではロングテールSEOの概要・メリット・実践方法について解説します。
競争が少ないキーワードで上位表示を狙うロングテールSEOで、ホームページをのアクセスを増やしましょう。
ロングテールSEOとは
ロングテールSEOは検索ボリュームが多いキーワードではなく、軸となるキーワードに関連する様々なキーワードで上位表示を目指すSEOを指します。
もとはネットショップの戦略で、ヒット商品を売り込むのではなく、販売数が少なくても品目を揃えることで全体の売上を上げるための手法でした。
Webサイトでも考え方は同じで、一部の人気キーワードでアクセスを集めるのではなく、アクセス数の少ないキーワードを積み重ねてサイト全体のアクセス数を上げる手法になります。
ロングテールSEOはアクセスを集めるうえで非常に有効です。ある程度アクセスのあるWebサイトでは、全体の80%以上がロングテールキーワードでのアクセスということも珍しくありません。
ロングテールキーワードとは
ロングテールキーワードは、2つ以上のキーワードで構成された検索キーワードで、検索ボリュームが少なくコンバージョン率が高いという特徴があります。
明確な定義はありませんが、一般的に月間検索ボリューム1,000回未満のキーワードがロングテールキーワードと呼ばれます。
キーワード | 検索ボリューム(2023年7月時点) | 分類(検索ボリューム) |
SEO | 49,500 | ビックキーワード(10,000~/月) |
SEO キーワード | 1,300 | ミドルキーワード(1,000~10,000未満/月) |
SEO ブログ | 590 | ロングテールキーワード(~1,000未満/月) |
検索意図が明確なのでコンテンツが作りやすく、幅広いコンテンツを積み重ね、様々なキーワードでWebサイトを上位表示を狙えるのがロングテールSEOです。
ロングテールキーワードの例
ロングテールキーワードは以下の手順で探します。
①メインキーワードを決める
②メインキーワードの関連キーワードを探す
メインによって集まるキーワード数が大きく変わり、とくにBtoB領域では検索回数が少なくなります。
メインキーワードでも月間検索ボリュームが10,000回未満ということも結構あります。検索ボリュームが5,000回以下ならメインキーワードをいくつか設定しましょう。
メインキーワードとロングテールキーワードの例を紹介しておきます。
ちなみに、検索ボリュームは2023年7月時点のものです。
ゴルフショップ
メインキーワード | ロングテールキーワード | 検索ボリューム |
ゴルフクラブ | – | 49,500 |
– | ゴルフクラブ フィッティング | 880 |
– | ゴルフクラブ シャフト交換 | 480 |
ラーメン店
メインキーワード | ロングテールキーワード | 検索ボリューム |
富山 ラーメン | – | 18,100 |
– | 富山 ラーメン 深夜 | 210 |
– | 富山 ラーメン 二郎 | 140 |
ビックキーワードとの違い
SEOキーワードは、検索ボリュームによって以下に分類されます。
分類 | 検索ボリューム/月 | アクセス数 | SEO難易度 |
ビックキーワード | 10,000~ | 多い | 高い |
ミドルキーワード | 1,000~10,000未満 | 普通 | 普通 |
ロングテールキーワード | 1,000未満 | 少ない | 低い |
月間検索ボリュームが10,000回を超えるビックワードは集めるアクセスも多いですが、競合他社が対策していることも多く、上位表示が難しくなります。
とくに、立ち上げたばかりのサイトやSEOにリソースを回せない場合は、効果が出ないことがほとんどです。
いきなりビックワードを狙わずにロングテールキーワードから対策し、狙うキーワードの難易度を段階的に上げていきましょう。
コツコツとSEOに取り組めば、一見無理そうなキーワードでも競合次第で「上位表示できるのでは?」というキーワードを見つけられるようになります。
そんなキーワードを見つけたら、あえてチャレンジしてみましょう。チャレンジを繰り返すことで知識や経験が蓄えられ、より多くのキーワードでの上位表示が可能になります。
ロングテールSEOのメリット
コンバージョン率が高い
2つ以上のキーワードを組み合わせるため、ニーズを絞り込んだ状態でユーザーにアプローチできます。
そのため購入、問い合わせ、申し込みといったコンバージョンを獲得しやすいというメリットがあります。
例えば「ゴルフ」というキーワードではユーザーのニーズを絞り込めていません。それに対して「ゴルフ 飛距離 50代」というキーワードは、どんなユーザーがなにを求めているか一目瞭然です。
ロングテールキーワードからくみ取れるニーズに対応できるコンテンツを作れば、高いコンバージョン率が期待できます。
この例に対応したコンテンツは、「飛距離が落ちてきた50代のゴルファーに対して、飛距離アップが期待できるゴルフクラブを紹介」になります。
もちろん検索ボリュームの大きいビック~ミドルキーワードでの上位表示も大切です。ただ、ニーズが絞り込まれていないキーワードでは、思ったほどコンバージョンが得られない可能性もあります。
まずは検索ボリュームが小さくてもコンバージョン率が高いロングテールキーワードで対策し、結果的にビック~ミドルキーワードで上位表示という流れを作りましょう。
ユーザーニーズを満たす記事が書きやすい
ニーズを絞り込んだキーワードで対策するため、ニーズを満たす記事を書きやすいというメリットがあります。
先の例でいえば、「ゴルフ」より「ゴルフ 飛距離 50代」というキーワードのほうがニーズを満たす記事を書きやすくなります。
上位表示されやすい
ロングテールキーワードは検索ボリュームが少ないため、優先度を落とすか、そもそも対策されていない場合も多く、検索順位が上がりやすいという特徴があります。
対策されていたとしても、大したことないコンテンツが上位表示されているキーワードであれば、ある程度作り込んだコンテンツを1つ作るだけで検索1位を獲れることもあります。
いわゆる穴場キーワードですが、しっかりリサーチすればコンバージョンを獲れる穴場キーワードは意外と見つかります。
「上位表示されているのにコンバージョンがない」という場合は、やみくもにコンテンツを増やすのではなく、じっくり腰を据えてキーワードを探してみてください。
検索意図をつかみやすくなる
ロングテールキーワードは基本的に複合キーワードであるため、ユーザーニーズが特定しやすいです。
例えば「釣り」というキーワードでも、ミドル~ロングテールになるにつれてユーザーニーズをつかみやすくなります。
キーワード | 検索ボリューム/月 |
釣り | 165,000 |
釣り 初心者 | 6,600 |
釣り 初心者 サビキ セット | 170 |
※検索ボリュームは2023年7月時点
「釣り」だけではユーザーもニーズもまったく見えませんが「釣り 初心者」ではユーザーが見えてきます。さらに「釣り 初心者 サビキ セット」となればニーズをほぼ把握できます。
ユーザーニーズを把握できれば作るべきコンテンツが明確になり、上位表示を狙いやすくなります。
安定した集客が見込める
様々なキーワードで記事を書いていくロングテールSEOではアクセスが分散されるため、いくつかのキーワードで順位が落ちてもサイト全体で見ればアクセスが安定します。
低コストで始められる
すでに自社サイトを持っており、コンテンツを自社で作成するなら大きな費用はかかりません。
ただしロングテールSEOは成果が出るまで時間がかかるため、時間的・人的コストは考慮する必要があります。
SEOの知識を持つ人材がいないなら、コンテンツ作成を外注したほうが費用対効果もよくなる可能性があります。
内部リンクが張りやすい
SEOの効果を高めるには、サイト内リンクで記事を適切につなぐことが大切です。
とくに、アクセスを集めたい記事に対して関連記事からの内部リンクを充実させれば上位表示しやすくなります。
多くのキーワードで記事を書くロングテールSEOは、関連記事を自然な形でリンクしやすいというメリットがあります。
Googleアップデートの影響を受けにくい
Googleは定期的にアルゴリズムをアップデートしており、昨日まで1位だったキーワードでも順位が一気に落ちることも珍しくありません。
検索ボリュームだけを優先し、対策しているキーワードが少ないと、ひとつのキーワードが影響を受けただけでアクセス数が大きく落ちることもあります。
ロングテールキーワードで対策していれば、いくつかのキーワードが順位を下げても、サイト全体ではそれほど影響を受けずに済みます。
ロングテールSEOのデメリット
計画的に進めないと効果が出にくい
ロングテールSEO、キーワードをしっかりリサーチしたうえで計画的に進める必要があります。
キーワードを深掘りせず、やみくもにコンテンツを増やしても上位表示は難しく、上位表示してもコンバージョンが獲れないということが起きます。
ニッチなキーワードを見つけ、ニーズに沿ったコンテンツを継続的に作ることが成功のカギになります。
コンテンツの管理が大変
様々なキーワードに対応した記事を作る手法であるため、コンテンツを増やしやすい反面、コンテンツが増えたときの管理が大変という面もあります。
例えばコンテンツ内のリンク切れ、類似コンテンツの増殖ということが考えられます。
成果の出ているコンテンツの把握、出ていないコンテンツの改善なども必要です。
コンテンツを増やすだけで完結しないことを忘れてはいけません。
類似・低品質コンテンツができる恐れがある
対策するキーワードが増えるにつれ、たいして意味の変わらないキーワードでいくつも記事を作ってしまうこともあります。
ユーザーから「同じような記事ばかりでつまらない」と思われたら、すぐに離脱されてしまうかもしれません。
また、品質の維持が難しいというデメリットもあります。
記事の企画やライティングにはクリエイティブ力が求められますが、モチベーションの維持はなかなか難しいものです。
ついコンテンツを増やすことだけに集中し、内容が薄くなるとユーザーからの支持は得られません。
作ったコンテンツを客観的に見直し、ユーザーに有益なものになっているか確認することが大切です。
効果が出るまで時間がかかる
ロングテールSEOを成功させるには、様々なキーワードに対応した記事を継続して作る必要があります。
キーワードごとの検索ボリュームが少ないため、ある程度のアクセス数になるまで時間がかかります。
即効性のない集客方法でないことは理解しておきましょう。
ロングテールSEOの進め方
メインのキーワードを選ぶ
まずは自社のサービス・商品に関連するメインキーワードを選びます。
メインキーワードを軸に関連コンテンツを増やすことで、検索エンジンとユーザーに自社サイトにどんな情報が載っているのかを分かりやすく伝えられます。
弊社サイトであれば「ホームページ制作」「SEO」などがメインキーワードになります。
自社に関連するメインキーワードはなるべく網羅しておきましょう。
ロングテールキーワードを探す
メインキーワードを決めたら、それを軸にロングテールキーワードを探します。
ロングテールSEOはニッチワードに対する記事作成が基本ですが、あまりに検索需要がないと記事を作っても誰にも見られません。最低でも月間検索数50回以上のキーワードから選んでください。
たとえ検索数が50回以下であっても、ユーザーに必要な情報だと思ったら記事を書くべきです。アクセス数には貢献しないかもしれませんが、ユーザーからの信頼獲得につながります。
弊社のメインキーワードから探した場合、ロングテールキーワードは下のようなものがあります。
「ホームページ制作」のロングテールキーワード
キーワード | 検索ボリューム/月 |
ホームページ制作 費用 | 480 |
ホームページ制作 補助金 | 390 |
ホームページ制作会社 選び方 | 210 |
ホームページ制作 手順 | 70 |
※検索ボリュームは2023年7月時点
「SEO」のロングテールキーワード
キーワード | 検索ボリューム/月 |
SEO ツール | 1900 |
SEO ライティング | 1600 |
SEO キーワード選定 | 590 |
SEO メリット | 170 |
※検索ボリュームは2023年7月時点
記事構成をつくる
ロングテールキーワードを決めたら記事構成を作ります。
いきなり記事を書き始めると、書き進める間に本来のテーマから内容がズレることがあるからです。
タイトルと大見出しだけでなく小見出しも含めて考えておけば、内容に迷うことがなくなります。
同じ対策キーワードで上位表示されている記事を参考にしてもいいでしょう。
「検索意図を網羅して回答」できる記事構成になっていることが大切です。
記事の執筆
作った構成に沿って記事を執筆します。
ただ文字数を増やすのではなく、「検索意図をくみ取り、疑問や不安を解消できる」内容になっていることが大切です。対策キーワードだけに関連した内容にする必要もあります。
「ゴルフ 飛距離 50代」というキーワードなのにパッティングに関する内容を含めてしまうと、ユーザーの検索意図から外れた内容になります。SEO的にもテーマがぼやけた記事と評価されます。
1記事1キーワードは常に意識してください。
構成・記事の書き方については【実例付き】誰でもできる!5ステップで始めるコンテンツSEOで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
記事の管理・アップデート
記事が完成したら、検索順位やアクセス数を確認します。
検索順位が低いならタイトル、見出し、記事内に含めるキーワードが問題かもしれません。
検索順位が高くてアクセスもあるのに、滞在時間が短いなら記事の品質に問題があると考えられます。
Googleアナリティクスなどアクセス解析ツールを利用し、PDCAを回すことでWebサイト全体のクオリティを高めていきましょう。
記事を増やす
当然ですが、1記事書いただけでアクセス数は伸ばせません。
とくにロングテールキーワードは検索ボリュームが少ないため、継続して記事を増やす必要があります。
明確な目標値があればそこを目指せばいいですし、多ければ多いほどいいと考えるなら、有益な記事をひたすら増やせばいいでしょう。
どちらにしても、安定した集客を狙うなら定期的なコンテンツの更新・アップデートが必要です。
ロングテールキーワードを探せるツール
Googleキーワードプランナー
GoogleキーワードプランナーはSEOや広告運用時のキーワード調査・選定をサポートするGoogleの公式ツールです。
誰でも無料で使え、うまく活用すれば検索ユーザーへアプローチできるキーワードを幅広く収集することができます。
メインキーワードを設定すると、関連キーワードを含めて月間検索数を確認できます。
ただし、現在はGoogle広告を利用しないと大雑把な検索数しか把握できません。正確な数字を把握したいなら「aramakijake.jp」や「Ubersuggest」などのキーワード分析ツールも利用しましょう。
Google Search Console
GoogleアナリティクスはGoogleが提供しているアクセス解析ツールです。
ユーザーがどこを経由してWebサイトにアクセスしたか、サイト内でどんな行動をしたかを分析できます。
人気を集めるコンテンツや商品、リンクのクリック状況を把握することもでき、データに基づいた改善が可能になります。
Webサイトに頻繁にアクセスするユーザーの年齢・性別・地域なども分かるため、ターゲット層に向けて効果的なマーケティングを行うこともできます。
Webサイトのパフォーマンスを高めるための必須ツールといえます。
Googleサジェスト
サジェストは検索エンジンが検索キーワードを提案する機能で、「Suggest(提案する・示唆する)」という英語が由来になっています。
ユーザーが入力したキーワードから、関連性の高いキーワードを検索候補として提案してくれます。
ラッコキーワード
1日50回までサジェスト調査ができるツールです。
Google以外にもYouTube、amazon、楽天などのサジェストも調査できるので、さまざまな場面で重宝します。
1日10回までですが、入力したキーワードで上位10位にいるサイトから見出しも抽出できるので、私はかなり頻繁にお世話になっています。
ロングテールSEOは基本にして王道
Googleは「常にユーザーに有益な情報を提供する」検索エンジンを目指して進化し続けていますが、Webサイトもそうあるべきです。
Webサイトの目的はアクセスしてもらいコンバージョンを獲得することですが、ユーザーファーストという本質を忘れたコンテンツではどちらも得られないでしょう。
検索意図からユーザーの不安・疑問を解消し、素晴らしい体験を提供することがWebサイトの持つ本来の目的です。
そのための手法として、ロングテールSEOはまさに「基本にして王道」といえます。
ユーザーにとって有益なコンテンツを積み重ね、ユーザー・検索エンジン両方から愛されるWebサイトを目指しましょう。